マツダイアリー

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Antergosの紹介

Manjaro Linux周りを一人で翻訳してることで個人的に話題のrago1975さんがManjaro Linuxの紹介を書いていたのに触発されて、わたしも同じArch派生であるAntergosの紹介をしてみようと思います。

わたし特有の謎の言い回しが散見されても気にしないでください。あと気が向いたら追記するかも知れません。

Antergosとは

Arch Linuxの理念(詳しくは後述します)は尊重しながら、手軽に利用できることを目指している、Arch Linuxの派生ディストリビューションです。

rago1975さんの記事でも説明されている通り、Arch Linuxはシンプルで無駄の無いシステムに、極力ディストリビューション固有のパッチが当てられていない素の状態(Vanillaと形容されます)なパッケージの最新版を常に利用できるという特徴を持ちますが、初心者にとってはインストールから、デスクトップ環境の導入などの諸々の設定をコマンドラインから済ませるのは難しく感じられると思います。他のOS(多くの場合Windows)とのデュアルブート環境を構築するのはコマンドラインでの操作はより難しく感じられることでしょう。私も無理です。

そこでGUIインストーラを使って手軽にArch環境を構築しようというのがAntergosです。

シンプルであること

Arch Linuxは骨の髄まで軽量でミニマルな環境を構築することを想定してデザインされています。インストール直後はデスクトップ環境はおろかXorgも無い、本当に最低限の環境ですね。人体で例えれば骨と血管と臓器くらいしか無さそうな。理科の教科書にでも載ってそうなイメージです。Antergosはそこに筋肉とか皮とかついてる、まあ全裸だけど人間として生きていく形はできてるイメージです。

Arch Linuxの設計理念の一つに、K.I.S.S. (Keep It Simple, Stupid) という経験的な原則に基づくものがあります。日本語に訳すと「シンプルにしておけ、この間抜け!」とかそんな感じですね。Antergosはこれを手軽に実現することを目標としているようで、Webサイトにも "Ready to KISS" とスローガンのような形で記されています。実際にLive起動してみればわかるのですが、デスクトップ環境と周辺のツール系ソフトウェア、それとWebブラウザくらいという、デスクトップOSとしての最低限を確保している程度のシンプルさです。

デスクトップ環境

Antergosは多くのデスクトップ環境から好みのものを選んでインストールすることができます。以下に一覧を挙げます。

デスクトップ環境 説明
Base デスクトップ環境の無い、コマンドラインのみの構成。素のArchとの違いはAURなどのパッケージの有無。
Cinnamon かつてCinnarchと呼ばれていた頃のデフォルトのデスクトップ環境。GNOME 3のfork(派生)。
Gnome GNOME Shell。現在のデフォルトのデスクトップ環境。
KDE Qtなどを核としている、総合的なデスクトップ環境およびそれに付随するソフトウェア群。
MATE GNOME 2のfork。旧来のGNOME Classicユーザから人気を集める。
Openbox シンプルかつミニマルなデスクトップ環境。
Razor-qt 名前の通りQtで作られた新興デスクトップ環境。
Xfce 軽量かつエレガントなデスクトップ環境。

Manjaroとの比較

同じArch派生であるManjaroはArchのパッケージをテストした上で、独自に運用しているリポジトリに追加する手法を取っており、Arch Linuxのリポジトリを扱えません(AUR, Arch User Repositoryは利用可能です)。またテストを行う関係で本家Archよりはパッケージの更新に遅れが生じます。しかしながらきちんとテストを行うことで、安定性に関してのアドバンテージはあると言えるでしょう。

Antergosはインストールを済ませてしませばそれはもう事実上はArchそのものであり、Arch Linuxのリポジトリと最新のパッケージをそのまま使えます。インストール時にAURの導入の可否について聞かれるので、インストール直後からyaourtでAURの膨大なパッケージ群を扱えます。インストールは簡単ですが、それ以降は普通のArchと同様の取り扱いが必要なので気をつけましょう。

結論としては、アップグレードの手間などからローリングリリースを採用したLinuxディストリビューションを使ってみたい初心者にはManjaroがおすすめで、Antergosは "Arch Linuxを" 使ってみたい人のためのディストリビューションといった感じで住み分けがなされているように感じます。